公共政策研究室

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ボールパーク跡地の再開発

兵庫県の阪急西宮北口に阪急ブレーブスのホームグラウンドがあった。今は球団もなくなっているし若者は知らない人も増えているかもしれない。 球場は取り壊され、「ガーデンズ」という巨大ショッピングセンターに生まれ変わっている。私は昔、晩年の長島がここでホームランを打ったのをここで見た。彼の全盛期からの衰えぶりは誰の目にも明らかだったが、ここ一番の勝負強さとショーマンシップはさすがだった。 その後、高度経済成長は終焉し、バブル経済が崩壊、そこに阪神大震災が追い打ちをかけた。阪急電鉄は、遊園地だった宝塚ファミリーランドなども閉鎖してしまった。もちろん、鉄道会社が球団を手放し、遊園地を手放すのは他地域でも起こっているので時代の流れと言ってしまえばそれまでのことである。 それにしても、この阪急西宮北口というところは、兵庫県が作った芸術文化センターがあり、何よりも小学校から大学受験に到るまで塾や予備校がひしめいている。このあたりは、富裕層の多い地域でもあり、「お受験」のメッカと化した不思議な空間を形作っている。 どこもかしこも、同じようなショッピングセンターが乱立し、数年経てば陳腐化してしまっている。駐車場も完備し、1箇所ですべてがまかなえるので、私も利用はするが、どちらかというと心底好きになれる空間でなない。ある人は、大型ショッピングセンターを「ネオリベ的空間」という。全世界を覆い尽くすグローバリゼーションの一旦とも言えるのだろう。 <ショッピングセンターの中にある昔のボールパークの模型>
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